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佐賀県知事への要請・抗議

IMG_0913.jpeg佐賀県の山口知事は4月24日の記者会見で,玄海3,4号機の再稼働に「同意」を表明しました.前後して県に提出した,さよなら原発佐賀連絡会の要求書と,有志による抗議文とを紹介します.
知事発言質疑応答(県庁ウェブサイト)
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   2017年4月21日

佐賀県知事 山口 祥義 様
              さよなら原発!佐賀連絡会
              代表 豊島 耕一

要求書 山口知事の再稼動へ向いた手続きは、県民の県政への信頼を損ないませんか。
玄海原発3、4号機の再稼働の判断をしないことを求めます。


 残念なことですが、山口知事には、私たちが、そして県民の多くもそうだと思いますが、佐賀県をどんなに大事に思っているか、分かってもらえなかったようです。
 子どもたちが健やかに育ち、私たちが幸せに暮らすためには、万が一でも佐賀県が放射能で汚染されることはあってはならないことです。福島の人たちの苦しみや苦労を知るにつれ、私たちは胸が痛みます。そして、6年たった今も福島の人たちの心配と苦労は続いています。政府がどんなに「大丈夫だ」「原発事故は起きない」と言っても、信用できるとは思えません。

これまでの手続きは形だけで再稼働へのアリバイ作りのようです。
知事は再稼働について「私自ら説明したい(就任記者会見)」と発言されていますが、いまだに実行されていません。「佐賀県のことは佐賀県で決める」と言われながら急ぐのは、国の都合に合わせただけのように思われます。
 「プロセスを大事にする」とは、原発事故は県民の生命に関わりますから、県民説明会を少なくとも20市町で開催して県民の意見を十分に聞いて、広く意見を聴く委員会で全般的に議論を重ね地元の経済問題等にも理解を深め、専門部会に慎重な、あるいは批判的な意見の専門家も加えて原発の安全性、避難計画、健康等への影響について検証し、公開討論会を開いて県民に偏らない情報を提供して県民の判断を仰ぐことです。「県民に寄り添う」とも発言されていますが、これでは寄り添ったことにはなりません。
 以上のことについて、知事はどのようにお考えですか。見解を求めます。

Ⅰ.再稼働について県民の理解は得られていません。
13日、佐賀県議会では自民党と公明党の全議員が賛成されて玄海原発3、4号機の再稼働容認が決議されました。しかし、自民党支持者の45%が再稼働に反対しているという調査結果(2016年10月17日朝日新聞デジタル、再稼働の賛否は自民党支持層では「賛成」42%、「反対」45%と割れた)があります。        
県民説明会で出された100近くの意見の中に賛成意見は一つもありませんでした。広く意見を聴く委員会では7人の委員が反対で、賛成・容認は10人、その他の意見は9人です。GM21ミーティングでは伊万里市長、神埼市長、嬉野市長の3人が反対、8人が容認、9人が賛否を明確にしていません。県民からの意見募集では、提案箱のほぼすべてとホームページ投稿の約9割が再稼働に反対や疑問です。また佐賀新聞の調査でも反対が過半数を占めています。
これらの事実から、山口知事は『再稼働について佐賀県民の理解が得られていないこと』を認めるべきです。知事の再稼働容認の条件の一つが「県民の理解が得られた場合」とされているのですから、まだ、知事が再稼働の判断をするべきでないことは明らかです。

 要求項目
1)玄海原発3、4号機の再稼働の判断をしないでください。

Ⅱ.玄海原発3、4号機の安全は確認できません。
  私たちが2月10日に提出した「玄海原発再稼働についての要望書」の質問について、いまだに回答がありません。慎重な意見の専門家から提出された問題点や意見募集に県民から寄せられた質問や疑問にも県は全く回答していません。
  これでは、県民は安全性を確認することができません。

 要求項目
 1)上記に、また下記のすべての項目に至急回答されることを求めます。
 2)私たち市民団体も含め、早急に県民との直接対話の場を設けください。

Ⅲ.朝鮮半島情勢が緊張しています。
  「米朝が真っ向から対立している。後戻りできなくなる前に挑発や脅迫をやめるべきだ」と中国の王毅外相は自制を求めています。また「沖縄攻撃想定で米軍訓練、嘉手納基地臨戦態勢示す」と16日の佐賀新聞は報道しています。3月31日朝日新聞社説は、「敵基地を攻撃すれば反撃を受け、全面戦争への発展を想定する必要がある。原発が攻撃対象になる可能性も否定できない」と論説しています。
  原子炉格納容器も燃料プールもミサイル攻撃には耐えられません。もし攻撃されれば、福島原発事故どころかチェルノブイリ原発事故を上回る放射能汚染が予想されます。稼働中であればなおさらです。再稼働は認められません。

 要求項目
 1)玄海原発3、4号機の再稼働は認めないでください。
 2)知事は、政府に「アメリカ政府が北朝鮮を先制攻撃しないように働きかけること」を申し入れてください。
 3)玄海原発がミサイル攻撃を受けた場合の放射能拡散をシミュレーションして避難計画を立案し、実効性を検討してください。

   連絡先 杉野ちせ子 携帯:(省略)   佐賀市(以下省略)

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山口知事の再稼働容認に反対する県民有志の抗議文

山口祥義知事は、今日24日佐賀県庁で、玄海原発3、4号機の再稼働を容認しました。
これは、県民の命と暮らしを守らなければならない知事の職務の放棄であり、重大事故を心配する私たち県民の気持ちを踏みにじるものです。強く抗議します。

理由
(1)佐賀県民の、福岡県民の、長崎県民の、(再稼動)理解は得られていません。
 ① 自民党支持者の45%が再稼働に反対です。賛成は42%(10月17日朝日新聞調査結果)。
 ② 佐賀新聞とサガテレビの調査では、県民の過半数がまぎれもなく再稼働に反対です。
 ③ 佐賀県と長崎県の30キロ圏内の8市町のうち、半数である4市(伊万里市、壱岐市、松浦市、平戸市)と2市議会(松浦市、平戸市)が再稼働に反対です。
 ④ 県内20市町の首長のうち、3市長が明確に反対、9首長が賛否を明確にされていません。
 ⑤ 広く意見を聴く委員会では、反対が7人、賛成容認が10人、その他の意見が9人です。
 ⑥ 1200人もが参加した県民説明会では、賛成意見はゼロです。
 ⑦ 県民の意見募集では、9割以上が反対と疑問の意見です。

(2)玄海原発の安全は、確認できていません。
 ① 山口知事が安全性を確認できたとする根拠は、慎重な意見の専門家は一人もいない知事が選んだだけの委員の専門部会で、規制委員会の審査についての県の疑問への回答が得られたということだけです。
 ② 県民から寄せられた安全性についての多くの質問や疑問に県は全く回答されていませんので、私たちは安全を確認することができません。
 ③ 山口知事は九州電力が「うそをつかない」ことを確認されたようですが、6年前の「九電やらせメール事件」で証拠隠滅を図った中村取締役が現在の原子力発電部長ですから、重大事故が起こった場合、企業利益(事故を隠そうとする)よりも住民の安全を優先されるのか、疑問があります。

(3)稼働中の原発は停止中に比べて格段に危険性があることを、山口知事は知るべきです。
   危機感が弱すぎます。

 連絡先  石丸初美 (電話番号省略)  杉野ちせ子 (電話番号省略)
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